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活動形態:演劇ワークショップ
活動日:2002年10月01日(火)19:00−21:00
会場:新宿KC
参加者: 7名
記録者:Y.NISHI
◎台風直撃
今日は大型の台風が関東を直撃するとのことで、時間を短縮しての稽古。
電車組は各自の判断で不参加の人もいたため、男子6人で始める。
●稽古内容
今日は「おい」の掛け合いと『正午の伝説』を二人一組のローテーションでや
る。ペアは、吉田・江口組、佐々木・曽田組、小野・西組の三組。まずは吉田・
江口組から、向かい合って座った状態で「おい」の掛け合い。かみ合っていな
い。ピークがはっきりしない、一度持っていくところまで持っていってから変化
させるといいとのアドバイス。過去に何度かもらったことあるなぁ、このアドバイ
ス。
次に佐々木・曽田組。曽田の受けが甘いとのアドバイス。相手と四つに組む
姿勢が大切。仕掛けられたらしっかり受けて、その中で今度は仕掛けてみた
り。そんな感じ。次は小野・西組。この時点では特に無し。ちょっとうれしいよう
な何か言って欲しいような複雑な気分。二周目、吉田・江口組。ピークの後の
変化をもっとつけるといい。佐々木・曽田組。続いて小野・西組。
…ん?と思った方へ。すみません。五周くらいメモもとらずにやったのでこん
がらがって覚えていない部分も多少あり、どのアドバイスがどの組にだった
か、何回目だったか今ひとつわからなくなってしまいまして…。役立たずです
みません。
三周目。動きを交えて「おい」のかけあい。
吉田・江口組。木曜のワークショップも出ているせいか、なんとなく僕らとは動
きに対する意識が違うような感じがした。動きと声があっていない気がしたの
は僕の気のせいでしょうか。なんとなく違和感がありました。
佐々木・曽田組。惜しい部分があった。「おい」のかけいあいもファリファリの
[気の交流]と同様に相手との見えない部分でのコミュニケーションが取れて
いないといけない。ピークのせめぎ合いから一気にぬいて離れたのはいい
が、相手が戸惑ってしまっては交流が出来ていないということ。そこを改善で
きたら、とのこと。
小野・西組。でこぼこコンビ結成!?小野には機敏さが、西には重さが。お互
いがお互いで全く違う部分をもっていて、補い合い、引っ張り合いながらやっ
ているから、ある意味いいコンビかも、といわれる。裏を返せば小野には重さ
が、西には機敏さが足りないということ。相手からしっかり学ばなくては。
四周目。ここからは「おい、お前」などを入れていき、いけそうなら『正午の伝
説』のさわりの部分もやるとのこと。まずは吉田・江口組。台詞に入るあたりで
戸惑いが見られた気がする。
微妙な感じでストップがかかる。持っていけるところまで持っていって、ここ
だ!というところでスパッとはいるようにとアドバイスあり。台詞に入る下地を
「おい」の掛け合いで作る、とのこと。
佐々木・曽田組。どうかしたのかから台詞への入りで失敗。変なテンションで
入ってしまったため、とめる。ここでこけると、その前の「おい」の掛け合いが
無駄になるので注意が必要。小野・西組。一通り台詞を全部やり、「おーい」
の掛け合いで場の空気のエネルギーを支えつつゆっくり離れていく。大体の
形はそんなもので、後は内容の問題。『おい』の掛け合いで作ったものを下地
にして、そのうえで様々なバリエーションを組み立てていく。一辺倒にならない
ように。
もう何周目の記憶かわからないけど吉田・江口組。吉田が曖昧すぎて空っ
ぽ。受け側が必死なのに攻め側が曖昧。抜くなら抜くでそういうやりかたもと
林さんと江口組。必死な兵士2に対し、ぼーっと上を見て無感情に淡々としゃ
べる兵士1。ただ、無感情なのに何か引っかかる部分がある。こういうやり方
もあるのかと思いつつ、相当な存在感が必要だなとも思った。
後はいまいち覚えていないのですが、これはファリファリ・エチュード「おい」編
の前段階で、発展すると『正午の伝説』の後、「おーい」でお互いが離れていく
中、だれかが「おーい」と入って、受けた誰かが返して、そのペアで「おい」の
掛け合いからまた『正午の伝説』にはいっていくのを繰り返すらしい。かなり難
しそうだ。
今日は短いけど濃密でした。三組だけだからかな。アドバイスがかなり抜けて
いるのは本当に申し訳ないです。でも、抜けてるってわかるってことは、まだ
記憶の中にはあるってことのはずなので、何卒ご容赦を…。今日はこれで終
わりです。
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活動形態:演劇ワークショップ
活動日:2002年10月03日(木)19:00−21:00
会場:新宿村第19スタジオ
参加者:12名
記録者:K.NEGISHi
[内容]
準備体操(屈伸、伸脚、股割り、首回し、肩から、上半身、手を大きく拡げ
て)。
↓
股割りの姿勢で息を強く歯の間から吐く、切って吐く、止めて、脱力
↓
空気をグネグネ横に流す様に身体を動かす。そこからファリファリ→5拍でフ
ォルムつくる→3拍でフォルムつくる→2拍でフォルムつくる→1拍でフォルム
つくって(5回くらいで)セリフ。
↓
ファリファリの掛け合い(サークル→2人組み→組替え)
↓
――休憩――
4人で「すばらしわ・こわいわ・どうしたのさ・こわれっちまいそう」(言葉のみ→
リアクション付きで→空間使って)
↓
途中入るところ見つけて、女性<サロメのセリフ>男性<別役セリフ>
[感想]
この日私は、林さんが演出する「日韓ドラマリーディング」の稽古についていき
ました。やはりその役者さん達は台詞やなんかうまくて、すごく器用でした。し
かし、台詞が入っていないと、つっかえた時にそこから切れてしまうし、繋げる
にもテンションが上がっていないと、繋がっていかないものなんだなぁと思いま
した。役者さんは皆さんそれぞれに個性的で面白くて、とても興味深く、芝居
が大好きで勉強になりました。この方々とワークショップを是非一緒にやって
みたい!!と、ずうずうしくも思ってしまいます・・・。
その後にワークショップで、見ているだけだったモヤモヤを発散!(?)休憩後
の4人での掛け合いでは、林さんからリアクションのこと「ただ身体が動いてい
るだけじゃダメ!前(順番)の人、周りの人の言葉をよく聞いて、リアクション
(せりふ)する」という事。「吉田くん、江口くん」に変化あり!集中して、以前よ
り負荷がかかった印象がありました。後日江口君から、「最近なんとなく、'か
たい'という事とか、人によって組み合わせで動きが変わることが分かってき
た。」という話しを聞き、自分の中で周りの様子やなんかを観察、発見すること
で、それが人の目にも分かる自分の変化になるのかな・・・と感じました。「言
葉を普通にしゃべるのではなく、もっといつもより下で深いところを使って、声
の出し方を変える」という林さんの言葉が私自身、発見できた本日のワークシ
ョップでした。
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活動形態:演劇ワークショップ
活動日:2002年10月22日(火)19:00−21:00
会場:新宿KC
参加者:7名
記録者:A.GOTOH
[内容]
1.各自ストレッチ
2.輪になりストレッチ
3.林式身体のほぐし方〜マッサージ〜
4.ファリファリ
1.いつものようにストレッチから始まったファクトリー、そして輪になりストレッ
チをした後なんともありがたい林式マッサージをやることになった。私を含め
のどの調子がみなよくないということもあり緊張している筋肉を解してやるとい
うことで始まった。二人一組になり、一人がうつぶせにもう一人がマッサージし
ていった。(1.肩甲骨の辺りからじょじょに移動して背中全体を解す。
2.親指を使い背骨の両脇をほぐす。
3.手の甲を(軽く握って)使い背中全体軽く叩く。
4.肩から二の腕にかけて掴みながらほぐす。)そして同じセットを入れ替わり
でもう一回した後、一人が正座をして背筋を伸ばし姿勢を整えてもう片方が手
を使い新たなるマッサージをしていった。(1.片腕を引っ張った状態で、肩甲
骨の内側のくぼみに指を入れ指圧する。2.親指を使い肩を指圧 3.首の後
ろを指圧 4.左手でおでこを押さえて右手で後頭部の下ら辺を押さえて頭蓋
骨を上に持ち上げる、この時右手の肘は背中と水平におく。5.左手の位置
は変えずに右手の平の下部分で頭蓋骨の切れ目をとんとん叩く。)
マッサージは実に気持ちよい!気がどこかに飛んでいきそうになった。。しか
も私後藤愛子「こり」 がヒドNO.1の座をいたいただいてしまいました。NO.
2は山内直太君に決定です。筋肉の緊張がとけないままでの発声法などが喉
をいためていた原因の一つだった。このマッサージを体験できなかった人が
かわいそうでならない。。。ああもったいない。。。そしてびっくりしたことに林さ
んからマッサージをしてもらったときに手から'気'というものが感じられたの
だ!!強さでマッサージではなく気のマッサージといったほうが良いのかもし
れない。。。
2.ファリファリはいつもより始めのほぐしをたくさんやった気がした。マッサー
ジを行った成果がファリファリにとても影響していた。自分の身体がいつもより
リラックスできたのと共に如何に普段無駄な力が入ってファリファリを行ってい
たのかいたのが実感できた。一人でのファリファリの後、二人組みでのファリ
ファリを行った。皆身体がいつもより動いているような気がした。ファリファリと
いうものは不思議なことに自然とお友達的な要素が私の中に生まれてくる。
林さんが「空気のようにふわりふわりと」とアドバイスをくれるが、集中してやっ
ているうちに人間というものを忘れてしまいます!?でもまだまだ自然な状態
に持っていけていない、(動きにかなり筋肉が使われてしまう)ので……結論と
してはファリファリは難しいということです。
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活動形態:演劇ワークショップ
活動日:2002年10月31日(木)19:00−21:00
会場:新宿村第20スタジオ
参加者:10名
記録者:H.HIRANO
[内容]
1、ウォーミングアップ
2、ファリファリ・コア
●単独で行う、自分自身の調整。
●カラダの状態を整え、カラダの反応をゆっくりと深く、高度に高めてゆく。
●カラダ(声も含む)へ、ダイナミックに多様に中から表出させる状態を養う。
A)フォルム形成とエネルギーの放出―カラダを歪めて、エネルギーを圧縮
し、放出する。
B)フォルム変化―カラダの態勢が変われば、中の状態も変わる。そのエネル
ギーの圧縮と放出。
C)エネルギーの「ため」―エネルギー放出後、何かわからないが新しい状態
に向かう「芽生え」の蓄積。
D)脱力と開放―「ため」を暖めて脱力し、次のエネルギーを作る準備。
E)カラダの旋回―蓄積されたエネルギーをカラダの内と外で循環させ、カラダ
を整える。
林さんは最近、ものすごく丁寧に各動作のポイントを説明してくれるので、そ
の指示に従って、自分のカラダで確認しながら行える、という事が言える。
3、ファリファリ・サークル(基本テクスト使用による)
●参加者全員で行うアンサンブルである。
●参加者で構成、創造される時間と空間である。
●参加者相互に連携しあっている。
1回目、2回目―僕がトップバッターなので、とにかく100%のエネルギーで飛
び込むことを決意し、実行した。その後、普段通りなのだが、「何かが違う雰
囲気」が流れ始めた。みんなの意気(息)が合っているのだろう。
3回目―林さんのコメント「(ラストの展開で)Y君がヒーローに仕立てられた
…」次へのアドバイスもあったが、参加者で創造した何かがあった。(ラストの
思わぬ展開に)僕も終わった後、笑っていた。本当に心から笑えた。思わず、
Y君が「えじき」になってくれた共通の喜びが参加者全員から感じられた。構成
する時間も長くもらえて、変化に富んでいた。何かのきっかけで、場に衝撃が
走り、相互に強く連携していることが感じられた。
4回目―「E君がサロメになった…」と林さんのコメント。3回目以上に、僕の中
で喜びの感情が湧いてくるのを感じた。今度はE君が「えじき」になっていると
共通に感じ、『サロメ』の物語が立ちあがってくるように思えたのだろう。空間、
時間も自由に拡大され構成されていた。
[感想]
思わず稽古終了後、林さんの元に行って、自分の喜びを伝えたくなった。林さ
んは「その喜びも、みんなで創造したから。それに君もかかわったから」とコメ
ントしてくれた。全くその通りで、参加者みんなにいつもと違う何か共通の「芽
生え」を感じた。僕は今日が新たな「転機」だと感じ始めた。今言えることは
「自分と他者(他者、という言葉は使いたくないが)とのバランスの再確認だ」と
思います。
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活動形態:演劇ワークショップ
活動日:2002年11月05日(火)
会場:新宿村第 スタジオ
参加者:10名
記録者:Y.NISHI
◎今日は木曜組からHさんが合流してきました。ちょっとドキドキです。
・まずはあぐらをかいた状態で呼吸の訓練。背筋を伸ばし、両手は手のひら
を上に向けて膝のあたりに置く。ゆっくり息を吸いながらそれに合わせて手を
上げていき、上がりきったところで手を合わせる。下っ腹を引っ込めて息を3
〜5秒止め、ゆっくり息を吐きながら手を下ろしていき、元の形に戻る。これを
三回ほどやる。
・屈伸・伸脚など、ストレッチで身体をほぐす。特に肩・首の周りを丁寧に。左
右体重移動。背骨を柔らかく使い、腰椎、脊椎、頚椎を一つずつ組み立て直
すようなイメージで。上体の、特に首周りの緊張をほぐす。脱力。身体を起こし
てもう一度。二・三回やったら、一旦止めて三拍でフォルムチェンジ。芯をしっ
かり作るように心がける。何度かやって、今度は三拍でのチェンジの後、一拍
で早いチェンジ。イメージとしては、三拍でのチェンジで芯を取り、エネルギー
のボールを作って、一拍のチェンジでそのボールを破裂させて動く感じ。これ
も何度かやり、脱力。
・上体を起こして後ろに軽く反る。左右体重移動から腰のねじりを加え、その
ねじりを腕まで伝えて旋回運動、ふわりふわりと動く。速さ、高さを変え、軌跡
が同じにならない様に。密度を変えてスロー。止めて、三拍のフォルムチェン
ジから基本テクスト発語。それぞれのペースで。脱力。上体を起こして、左右
体重移動からもう一度。今度は基本テクストが終わった状態を少しキープし、
エネルギーが抜けないように意識しながらゆっくり形を変えていく。止めて、三
拍のフォルムチェンジから再び『ヨカナーン』。終わったら動き出す。次は一拍
のチェンジを五連続でやり、『ヨカナーン』。台詞の速さ、間の取り方、声色な
どを自分で組み立ててやることを忘れずに。
・ファリファリ・サークル(基本テクスト編)をやる。
今回は自分、喉が痛めていたため見学です。が、平野さんが入っただけでも
いつもとはテンションがまるで違う。いつもよりハイテンション、ハイレベルなフ
ァリファリ・サークルの中、勝手に声を身体に通して動いていました。ので、実
際のところあまり覚えていないのですが(見取り稽古しろよって感じですよ
ね)、とにかく身体に通りやすい空気になっていたことだけは覚えています。そ
う考えると、きっとテンポ、間、速さ、声色などの組み立てが結構面白く出来て
いたのでは?と思います。
・休憩(前にお話)
動く時に使うものは筋肉ではなく、エネルギーだということを意識すること。常
識的には力とは年をとると衰えて弱くなるものだが、歌舞伎役者は六十くらい
が一番脂ののったピークの年頃。これはつまり彼らが筋肉ではなくエネルギ
ーを使う「役者」であるということ。我々はそういったある意味日常に反した世
界に身を置く者として、色んなことを考えなくてはならない。六十過ぎた人の持
つ力、声がどうやって出ているか、おそらく余分な力が入っていないところ。
役者とはその昔、「いたこ」の様に霊媒、というかまあ、そういった「何かを自
分の中に降ろす器」としての自分を持つ人のことだったか何からしく、そんなこ
んなで「能」の役者も幽霊役とかはそんな感じで…ん?何言ってる俺?わかり
にくくてごめんなさい。えと、まあ何というか、自分の中に何かが降りて来やす
い状態に自分の身体をもっていく、つまり受けやすい身体、柔軟な思考、違う
か?えと…自分の身体と会話して…常に自分の状態を意識…していて、集中
しながらもそれを見る自分をどこかに持つ、よし!何とかまとまったかな?全
然わからんかな?いっぱいいっぱいだからもう無理です…。すいません、この
日のレポートは山内君だといわれていたので油断してメモとってなかったっ
す。勘弁してやってください。
・休憩終わって二人一組で「おい」の掛け合いから『正午の伝説』。これも自
分、見学です。見ていて思ったのは、ちょっともったいないなということ。お互
いがまだ台詞が入りきっていないためか、同じ場所を何度も繰り返し、次第に
やってるほうから「あれ?」「どうしよう」という感じが伝わってきてしまうことが
何度かありました。サブテキストの流れにとらわれて、「その場」の関係が希薄
になる感じ。あと、受けがまだ甘いのか、相手の仕掛けに対して気づかない、
または対応できない場面もちらほら。「おい」の掛け合いが無駄に長かったり
(テンションの変化が曖昧)、台詞に入ってからの波があまり無かったり、「視
る側」に居るからこそ気づく点は多いです(いつもは自分がやっていることで手
一杯なので)。たまには見学もいいかなと思ってみたり(たまには、ね)。ここに
書いたこと、きっとまんま自分にも当てはまるのであろうと思うと、精進せねば
とおもいます。
今日のワークショップは、以上です。
これからは木曜日の人が数名火曜に合流してくるので、いろいろ勉強させて
もらおうと思います。(木曜組のすごさは九月に一度目の当たりにしているの
で)今日は平野さん一人合流しただけで結構テンション変わりましたしね。い
い意味で火曜の雰囲気(殻?)が壊れていけばと思います。
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活動形態:演劇ワークショップ
活動日:2002年11月5日(火)
会場:新宿村第19スタジオ
参加者:10名
記録者:H.HYASHI
[内容]
1、ひざ屈伸から、ストレッチ(首旋回、腕あげなど)
2、床に座して首まわり、上体、背骨を動かす。猫のポーズ、ストレッチ、ヨガ
式呼吸法(吸う、吐くを腕の動作とあわせて)
3、立って呼吸法。スクワットから息を吐きながら腰を落とし、丹田に力を集め
る(足の親指に力、お腹をへこます)、腰を上げながら息を吸う。からだをゆる
める。
首まわり、背骨を動かし、首、肩、背中の筋肉をゆるめる。
4、シ音の発声、基本テクスト8割りで音、声を立て発声。
5、3拍目で軸を取る。基本テクスト9割りで
6、3拍ののち、一拍急で変化から発声。この時、3拍目でエネルギーを丹田
にあつめ1、合図でそのエネルギーを一気に全身に拡張、この急動きを空気
の壁にぶつけて止めるときの力、エネルギーを使ってことばに「踏み込む」
7、5拍、急変化から基本テクストに踏み込む。急変化でエネルギーを高め
る。
8、脱力から、ファリファリ。エネルギーを、声を出して力の入った喉、首から
全身へ波及させるように。さらに腰の回転を使って身体の周囲に拡張する。F
基本動作は脱力、ではなくエネルギー量を高め、筋肉の緊張ではないテンシ
ョンで身体を支えてゆく移行作業として行なう。からだの周囲にエネルギーを
放出し、エネルギーの場を身体を中心に作る。
9、スローで身体の中にエネルギーを閉じこめる。筋肉の緊張ではなく、体内
のネルギーの充満によって、からだの状態を保つ。
10、フォルムチェンジから(5拍)基本テクスト
11、発声途中に急なからだの変形を加えることで強いエネルギーを起こす。
それとゆっくりした動きを台詞の力、速度、間とからめて「組み立てる」。あた
までやるのではなく、からだを「対話的」になりながらやる。数回繰り返す。
12、そのまま、ファリファリ・サークルへ入る。H、S、S、E、Y君の順序で。
ここまでで約1時間半休憩なしでやってみる。
休憩
13、別役テキスト。
林とHさんで実例、二人並んで前向きに。ゆっりく前進しながら、それぞれが
「おい・・」の冒頭から台詞までリピートしつつモノローグで。タイミングを見計ら
って、対話に入る。モノローグの際も相互に、波のように声を関わらせる、絡
ませる。
次にH、E君。E君の受けが甘い。次にS君とH君。S君が口をあけて「うん」の
あたり、声のトーンの対比が面白く、可笑しなものになる。
[話し]
ファリファリ訓練の始まりの動機。表現者にとってのエネルギーとは何か、20
歳の頃、自分のまわりにいたアングラの若者よりはるかに60歳を越した武智
鉄二氏の方が迫力があったのにびっくり。表現者にとっての身体、エネルギ
ー、若さは日常的な力、若さ、とは別のものと思い知らさせた。こうした年令と
は別のエネルギー、能や文楽、歌舞伎役者の持っているエネルギーの在り方
は、「自然」ではない、鍛えぬかれたものである。それに比べて、若さだけ、筋
肉的緊張だけ、思い込みだけの自分たちを恥じる思い。それから探求が始ま
った。表現者を支えるエネルギー、存在感とは何か。
■次回、武智鉄二氏の「息」に関する文章を渡す。
■別役のあと
「可笑し」は「犯し」である、という話をする。
■自分のからだが意識されていない、というのは自分のからだを見ていない、
動きを見ていない、「対話」していない、ということ。コミュニケーションの欠如
の問題。Y君はあいかわらず、身体への意識が甘いが少し進歩。しかし、まだ
紋切りスタイル。E君はこの二週間くらいで急変、よくなっている。9、10月の
週二回が効いてきたのか。
■はじめに段取りをふまえないのは、技術的にならず、まず「必死」にやって
みる、力一杯やってみる(能の子供時代の修業のように)プロセスから行った
ほうが、頭からではなく身体(感覚)の側から掴んでいきやすいから。どういう
かたちをするかではなく、どういう状態にあるかが問題なのだ。
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活動形態:演劇ワークショップ
活動日:2002年11月07日(木)
会場:新宿村第16スタジオ
参加者:10名
記録者:MAIKO
●ストレッチ
屈伸、伸脚、股割り、首回し、上体回し、手を大きく広げて上半身回し。
●スクワット&発声
基本テクストを8割、8割5分、9割。それぞれの間に首・のどに固まったエネ
ルギーを全身・全体へ徐々に流していく。
●ファリファリ
@左右体重移動、そしてねじりを入れてF基本動作。
■個人的にこの頃かなり疲労がたまっていたので、身体に無理が無いように
丹念に身体を起こさせてくださるのが泣けるくらい有り難かったりしました!
Aファリファリ→スロー
Bファリファリ→スロー→止めて5拍(3拍)でフォルムチェンジ
C1拍ずつフォルムチェンジ→台詞(基本テクスト)
■今日は何だか集中できない。自分にちょっとガッカリ。周りばかり(鏡に映る
自分も含む)を目で追っていることに気付く(何故だ??)。という事で今日は
あえて周りへの意識を遮断してみようと試みました。
●ファリファリ・サークル
■後になって考えてみると、普段からも人と組む時になってから初めて本気
(?)になることが多い気がします(相手がいると、自分の状態がどうであれエ
ネルギーを出さなくては失礼になる!という必要に迫られて・・・?)。スロース
ターターなのを実感。
■この日はファリファリ・サークルの途中まで集中しきれず。本当に皆さんご
めんなさい。最後のほうで1度だけ「あ、やっと乗ったな」という瞬間が。
■今日の経験で、とにかく周りがどうということではなくして、興味深く探求する
ことに没頭することが大事だと改めて思いました。そのために身体を起こす時
点で自分なりになにか仕掛けてみようと思います。
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活動形態:演劇ワークショップ
活動日:2002年11月7日(木)
会場:新宿村16スタジオ
参加者: 7名
記録者:H.HAYASHI
■4階のせいか、床が柔らかい感じで19スタジオよりよい。鏡を開くと、開放
感もある。使い勝手が一番好き。
■火曜と同じ、基本の流れで。
1、ひざ屈伸から、ストレッチ(首旋回、腕あげなど)
2、床に座して首まわり、上体、背骨を動かす。猫のポーズ、ストレッチ、ヨガ
式呼吸法(吸う、吐くを腕の動作とあわせて)、指先から息を吐き出し、指先か
ら息を吸い込む(イメージで)
立って呼吸法。スクワットから息を吐きながら腰を落とし、丹田に力を集める
(足の親指に力、お腹をへこます)、腰を上げながら息を吸う。吸うときからだ
をゆるめる。
完全上体脱力。
3、首まわり、背骨を動かし、首、肩、背中の筋肉をゆるめる。
4、シ音の発声、基本テクスト8割りで音、声を立て発声。
5、3拍目で軸を取る。基本テクスト9割りで
6、3拍ののち、一拍急で変化から発声。この時、3拍目でエネルギーを丹田
にあつめ1、合図でそのエネルギーを一気に全身に拡張、この急動きを空気
の壁にぶつけて止めるときの力、エネルギーを使ってことばに「踏み込む」
7、5拍、急変化から基本テクストに踏み込む。急変化でエネルギーを高め
る。
8、脱力から、ファリファリ。エネルギーを、声を出して力の入った喉、首から
全身へ波及させるように。さらに腰の回転を使って身体の周囲に拡張する。フ
ァリファリは脱力、ではなくエネルギー量を高め、筋肉の緊張ではないテンショ
ンで身体を支えてゆく移行作業として行なう。からだの周囲にエネルギーを放
出し、エネルギーの場を身体を中心に作る。
*息を吐く時、エネルギーを指さきから周囲へ拡張、流して、そのときからだ
の中にエネルギーの渦を起こし、今度は吸いながら、指先からも周囲のエネ
ルギーを吸収する感じで。
9、スローで身体の中にエネルギーを閉じこめる。筋肉の緊張ではなく、体内
のネルギーの充満によって、からだの状態を保つ。
10、フォルムチェンジから(5拍)基本テクスト
11、発声途中に急なからだの変形を加えることで強いエネルギーを起こす。
それとゆっくりした動きを台詞の力、速度、間とからめて「組み立てる」。あた
までやるのではなく、からだを「対話的」になりながらやる。数回繰り返す。
12、そのまま、ファリファリ・サークルへ入る。
桑原、根岸、麻衣子、上田、酒井、大津。後に後藤、多田、そして杉山加わ
る。
■最後の方で、全員が床面でエリアにいる際に、杉山、一人ゆっくりと立って
基本テクスト発語。そのスペースの組み立ては良かった。みなが無意識にス
ペースを身体に組み込んでいるようになってきた。
タイミングが肝心。「いま、ここ」という瞬間がある。11のとき、酒井、中途半端
で動く、のを注意。十分、ためをつくり、抑制し、ここぞ、というときに、じっくりと
ねばり引っ張る、あるいは急変させる。
麻衣子はサークル一周目は、動くことの意識が見え、動きも浅かったが、
徐々に動かす場所が深くなってくる。動く「理由」が身体の中に熟して、あるい
は仕掛けが作用して動くのとでは、動く「在り様」その動きを支える身体内の
状態が異なる。
ここまでで約1時間半休憩なしでやってみる。
■マッサージ、ざっと背中を簡単に。まずエネルギーの塊を、広げてやる。F
基本動作と同じ原理。やるほうはゆったりとしないと、相手が緊張する。
■次回予告 「サロメ」「ヘロデ」シテ型読みと動き分離で。シテ方はマスク使
用。他者性意識するため。
■日常の身体は筋肉の緊張で支配されている。そこから表現者の身体に変
えるのに1時間はこの「儀式」のようなことが必要。30分から一時間で、筋肉
の緊張によるエネルギーから、生命本来に属した、根源的なエネルギーが身
体に満ちてくる、そういう仕掛けがF式訓練でもある。
■「その先になにがあるんだろう」という興味が面白い。来年、新メンバーも入
れるが、いまいる人達が「その先、どうなるのだろう」がより優先的に自分にと
っては大切。だから、学校や会社じゃないから、4月で「交替」「一新」の必要
はない。
■根岸、麻衣子と「ヴェローチェ」でお茶する。麻衣子、上演中心に動いてい
ると、何のためにやっているのかわからなくなる、と語る。ファクトリーは創造
の場を作りたい、という趣旨で動いている。そして「巣」のような場を作りたい。
あるいは「引きこもり」の場を。そこに人を呼び込む。再来年から本格的に動
き出す。が、まず最初の目標は場を持つこと。そのための必要として、自分た
ちの存在を「プロモート」する公演(目立つもの)はやる。が、それは手段であ
って、到達点ではない。
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活動形態:演劇ワークショップ
活動日:2002年11月12日(火)
会場:新宿村第19スタジオ
参加者:11名
記録者:Y.NISHI
今回はいつものメンバーの中、さらに木曜日からHさん、Kさん、Nさんが参加
して稽古場に入ったときすでにいつもより濃密な緊張感を感じました。この時
点でいつもとは違う何かに不安と期待が交錯していました。
ファリファリ・サークル・・・・これが本来あるべき姿なのだろうと感じました。とに
かく圧巻でした。ファリファリ・サークルという今までしてきた同じ名称のものと
は思えないほど質感の違いを感じました。明らかにいつもとは違うテンションと
テンポ、そして空気感。空間を構成する人間が少し違うだけでここまで変わっ
てくるものなのか?自分がいかに未熟であるか思い知らされました。そして、
後半にこのサークルに入ったとき、言う事を利かない自分の身体の(色々な
意味での)固さに悔しさをおぼえました。みんないつもとは明らかに違う空気
感、前半とは違いほぼいつもと同じ火曜日メンバーで動いてたのだがテンショ
ンの動きが半端ではなく激しい、そしてサークルの中での空気感を生かしきれ
ない自分がいました・・・・精進しなくては。
そして『正午の伝説』
今回は「見ることも勉強である」ということはこういう事なのだとしっかり感じる
事のできる日でした。Hさん、Kさんの掛け合い。同じ事をしているがいつまで
見ていても飽きない全体の組み立て。発想。・・・・凄い、ただその一言でした。
いつか自分も見ている人にこれぐらいの影響力を出す事ができれば。
ワークショップに参加させて頂いて沢山のものをえる事ができました。少しず
つでもちゃんと身になっている事を実感し、また自分の中にまだまだ余裕を持
たせて甘えさせてしまっているということを再認識。慣れ親しんだメンバーで意
識がいまいち掴めなかったといえば甘えになってしまいます。そして今回木曜
日メンバーの方の参入自分の視野の狭さが歯痒い。これから、もっともっと広
い世界を持っていけたらいいと思いました。
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活動形態:演劇ワークショップ
活動日:2002年11月14日(木)19:00−21:30
会場:新宿KC
参加者:7名
記録者:H.SHIBAYAMA
[活動内容]
1.ウォーミングアップ
2.スクワットでの基本発語(3回、5回、1回のフォルムチェンジからの声だ
し。70%位からはじめて100%へ)
3.体のねじり(エネルギーを保ちながら速度を変える)
4.身体のねじりからファリファリへ
休憩
5.4人一組で二組同時に基礎Uを行う。はじめは軽く言葉を流し、途中から
フォルムチェンジを入れる。さらに状況をみながらスペース移動を取り入れ
る。
6.二人一組で同上。相手を替えて2回
7.Uさんが部屋の壁際にすわりMAIKOさんがマスクを目に付け視野を狭くし
てUさんの反対側に立つ。すばらしいはの掛け合い。2〜3m、Mさんが進み
掛け合いを続ける。入れるところで「ヨカナーン」のセリフ。10分強続ける。
[感想]
1.二人一組のファリファリは上田さんと根岸さんと組んで行ったが、相手の動
きを考え過ぎるためか何故か一体感が持てなかった。
2.二人一組のファリファリは2回とも根岸さんと組んで行った。いままでに感
じたことのない言葉と身体の一体感・調和の感覚を味わった。林さんの言わ
れるリアリティのある表現(ことば)の意味が少し身体で分かったような気がす
る。
3.MAIKOさんのマスクでの基本テクスト発語はとても存在感を感じさせ、惹
かれるものがあった。惜しかったのはセリフが止まったところで
身体が浮きエネルギーが抜けてしまう箇所が1、2回あった。
4.今日のワークショップでいままでと違ったところは、これまでの何かしなけ
ればという強迫観念から表現することの喜び、楽しさの片鱗を味あえたところ
である。
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活動形態:演劇ワークショップ
活動日:2002年11月21日(木)
会場:新宿KC
参加者: 7名
記録者:S.UESUGI
1.ウォーミングアップ
2.柔軟・・・・・・身体を前に抱え込む〜身体を後ろにそらす〜前屈〜身体を
ねじる〜猫のポーズで背骨の周りの筋肉をほぐす〜背支持倒立から両足を
頭のほうへ倒す。
3.ヨガの呼吸法・・胡坐の姿勢から両手を開きながら頭上にまで動かしなが
ら息を吸う。頭上で手を組み息を止める。丹田に気を入れて、手を離し元の
位置までゆっくりと動かしながら息を吐く(ア)途中、頭上で手を組み、息を止
め、丹田にぐっと力を入れた後、首を後ろに倒し、手を組んだまま肘を曲げて
身体をゆする(イ)深い呼吸が脳を刺激する
4.逆立ち・・・・・手を頭のところで組み、3点で倒立。倒立したまま、「お〜」と
声を出す。
5.ファリファリ・・2人で向かい合って、お互いに気を流す。
6.向かい合って、「すばらしいわ」「こわいわ」「どうしたのさ」「こわれちまいそ
う」・・だんだん近づいていって、離れていく。
7.向かい合って、近づいていく。お互いの気が圧縮されて、それをキープしな
がら基礎U・・離れていく
8.ワキ・・U 「すばらしいわ」「どうしたのさ」 シテ・・MAIKO (マスク)「こ
わいわ」「こわれちまいそう」 テンションをあげていって、「サロメ」のセリフ
●自分の身体の硬さに辟易する。こうも硬いと自由に身体を動かすことが出
来ないのも当たり前だ。とにかく毎日柔軟をしなければ・・途中筋がつりそうに
なったのは情けない。
●ヨガの呼吸はかなり苦しい。正直まともに出来ていない。途中で、思わず吸
ってしまったことが何度かあった。しかし、繰り返すうちに少しずつ慣れてきた
ようにも思う。呼吸が少し変わった気がしたのは気のせいか・・
●逆立ちはまだ一人では立てない。林さんは身体がまるで普通に立ち上がる
ようにきれいに足が上がり、そのまま動かない。私は壁を使ってようやく出来
るが壁から離れると倒れてしまう。さすがに若い人たちはやっているうちに出
来るようになっていた。これはまた家で試みようと思う。
●ファリファリ・・最近自分が脱力するのが出来ないことに気づいた。よく林さ
んからも手首の先に力が入りすぎると指摘されてはいたが、それなりに出来
ているような気がしていた。しかし、余計な力ばかり入っていて脱力されないま
まただ独りよがりに気を流そうとしているために気がうまく流れない。気をいれ
ることと力を入れることは違う。はじめに戻ってもう一度ふわりふわりとF基本
動作が出来るようにしたい。
●最後に、私がワキをやりMさんがシテをやったが、テンションがあがってきて
ここで入るかなと思ったタイミングで相手が入れなかったことが何度かあっ
た。こちらが待てないのが原因だと後で思ったが、やっているときは感じ取る
ことが出来なかった。途中から林さんとワキを替わった。Mさんが変わってくる
のを感じる。身体の奥底から搾り出すように聞こえてくる声と深い闇の中でう
ねる波のように動く身体から目を離すことが出来なかった。もう一度初心に返
って始めようと思った1日だった。
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活動形態:演劇ワークショップ
活動日:2002年12月3日(火)
会場:新宿村15スタジオ
参加者: 11名
記録者:H.HIRANO
―内容と感想―
・お話 林氏の「演劇活動史の一部」、「演劇ワークショップ」と「シアターファク
トリー宣言」の内容、構想、趣旨。
[感想]
師として、人として大変貴重な話でした。林氏の元で、この場を大切に、そして
各一人一人が安心して交流できる訳ですから。それも林氏がこの場を非常に
考えているからではないでしょうか。私がその場で必要なことは何なのか?ま
あ、それをこれからの課題として私の存在があるのではないか。
・「身体をほぐす」ー(下半身)脚の屈伸。足首、膝まわりの回旋。首と肩回り
のほぐし。
・「全身・深呼吸」ーゆっくり息を吸いながら両手を大きく上に持っていき、息を
集めて爪先で立つ。その際、下腹を引き締めて、全身のバランスを計り、爪
先から腕をおろす。(感想)バランスが取りずらいではないか。爪先立ちからも
少しふらついてしまう。手先からエネルギーの息が入って来ない。息も下腹に
集まりにくい。やはり全身のバランスとエネルギーを使う意識のやり方が上手
ではない。とにかく上手にいかないので練習しよう・・。
・「スクワット姿勢で発声(基本テクスト)」ー八割、八割五分、九割、九割五分
の四段階で基本テクストを発声する。各段階に脱力をして繰り返した。
(感想)
相当重心が高かったみたいで、声も高く普通になりすぎているみたいだ。支え
ている軸がピンポイントに意識しすぎている。もっと、カラダ全身を包括しなくて
はならない。
・「片脚バランス(基本テクスト発語)」両足を肩幅くらいにして立ち、右脚から
始動。右足をすり足にして左脚のカラダの軸に引き寄せて右足の膝を上げて
伸ばして(左足はそのままで)右足を大きく右に一歩出す。そして今度は反対
の足に移して左脚の軸を右脚に移す。(その時、半足前に)全ての流れを一
定したスピードで動きながら基本テクストの発声。
(感想)
片脚で支えて片脚を上げている時につらい!よたつく!何なんだ、自分は。
バランス悪いし、カッコ悪い。それから林氏のアドバイス「眼に力を入れない
で、頭部後方から目があると思い、前方を、遠くを見つめよ」それもかと思い
つつ、バランスが悪い自分であった。
・「すり足超スローモーション(基本テクスト発語)」すり足で半足前に片足ずつ
で歩行。スピードは超スローモーション。そして基本テクスト発語
(感想)
スピードが早すぎだ。誰よりも前に進んでしまう。とどまってゆっくり進む事を
嫌がるみたいだ。基本テクスト発語のスピードに引きずられてしまう。とにか
く、何だかカラダが早く動いてしまう。これは、自分の悪い傾向のポイントであ
ろう。まあ、それを意識出来ていたのでも良いかもしれない。
・「ファリファリの旋回運動」:肩幅より開いて脚で立って、上半身を旋回。そし
て、三拍で急いでフォルムチェンジの後に基本テクスト発語、声を共にそろえ
て、型はそのままキープ。そして脱力後、上半身を旋回させて、あと二回繰り
返した。
(感想)
上半身旋回中に自分の肩、上半身、腕、手先の硬さ気付く。あまり今まで林
氏から言われても気付かなかったが、自分の目で腕を見て気付いた。カラダ
のバランスとカラダ全体の包括した動きの目がカラダに全然意識されていな
い。「他者の目だ」
・ファリファリ・サークルと『正午の伝説』
グループは二つに分かれて各グループ一回ずつF・サークルを行なう。その
後、二つのグループが合流してアンサンブルを形成。それを一回行なって終
了。その後、二人で一組の「正午の伝説」に転換。
(感想)
最初の組は私も参加したが、「序・破・急」の転換がなく、深さがない気分でし
た。全体の流れの中で各自が動きたいが、気が多くて構成力に欠けていたの
かもしれない。構成力を急ぐあまりか、自分が考えすぎなのか。とにかく、自
分でもバランスが悪いし、互いの気の流れが弱い感じがする。その次のグル
ープの方がすごかった。連帯感と何か熱いものが伝わってきた。最初の組に
はなかった何かだろう。最近の自分は見たものをそのまま受け入れ始めて来
たが、以前はアイデアを持ち込むことばかり考えていた。今もまだそれが多い
のですが、目の前で行なわれている、そして、その空間(場)で行なわれてい
るその事がこの課題の全てだ。もう少し、いや相当量の自己意識を無くしてい
くのが大切ではないか?頭のアイデアではなくて、生きた身体を場に持ち込
み、後は自由になりたい。何か感想を書いていて訳がわからなくなってきた。
そして今思うことは、それを行なうにあたって、自分の身体の準備をを鋭くし
て、整えてバランスを計る。林氏からのアドバイスとして「肩、背、骨、腕、手先
を柔軟にする。」「カラダの軸をゆがませて、ねじり、それを放つ」などなど。そ
うだ、腹の事だ。そして全身の中の腹の存在。そして一次元、二次元のレベ
ルではなくて、身体も三次元の存在にアピールするものにしよう。
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活動形態:演劇ワークショップ
活動日:2002年12月5日(木)
会場:新宿村第19スタジオ
参加者:11名
記録者:S.FUJII
久しぶりの木曜日の参加。二人組みになってのファリファリが中心でした。最
初は二人組みで向かい合いあってのファリファリ。互いの動きを受けながら、
スピードを変化させたり、位置を変えたり。久々の木曜日参加ということもあ
り、少し慎重になりすぎました。もっと自分の方から仕掛けることも出来たと思
うのですが・・・。
その後、互いが距離をとって向かい合い、ゆっくりと相手の方向へ歩き出した
後、タイミングをみて各自台詞を言っていくというものへ。互いの間合いを考え
つつ集中して取り組んでいく事が大事だと思ったのですが、自分自身あまり集
中できず、不完全燃焼といった感じでした。どんなコンディションであれ、ある
程度動いていく中で集中力を高めることが出来なくてはいけないのですが、今
後の課題として取り組んでいこうと思います。
前半、林さんが話しをされていた中で、ファリファリが上手くこなせるからといっ
て芝居が上手くなるというわけではなくて、ファリファリを上手く綺麗に出来る
かどうかは、そんなにこだわらなくてもよいというような内容があったですが、
非常に印象に残りました。これは普段僕が感じていることでもあるのですが、
メソッドなどの方法論にすがってしまっては表現者として自立することが出来
ず、あくまで自分の引き出しのひとつとして捉えることが大事だと僕は思って
います。
ひとつのメソッドを「これが正解」だと教え、他の考え方を卑下してしまうような
ワークショップもあるなか、柔軟さをもって学べるということも林さんのワークシ
ョップの魅力のひとつではないかと思いました。自分自身も柔軟さを持った表
現者でいたいと思っています。
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活動形態:演劇ワークショップ
活動日:2002年12月10日(火)
会場:新宿村15スタジオ
参加者: 9名
記録者:Y.NSIHI
[内容]
・今日も屈伸など、ストレッチから。
・呼吸の訓練。あぐらをかいて両手を膝のあたりに置く。ゆっくり息を吸いなが
ら手を頭の上までもっていき、手を組んで返し、くんばく。少しの間息を止め
て、ゆっくり吐きながら手を元に位置に。これを何度かやる。
・発声ヨガ編。息を深く吸い、顔の前で印を切りくんばく。低めの声で『お〜』と
発声。息が無くなったら首脱力、少しゆすってほぐし、もう一度。これも5分ほ
どしました。暗い照明の中で低い声の集合体が空間を揺らしていく。何とも言
えない雰囲気がこの空間を埋め尽くしていくなどと感じ、ただの(…ではない
か?)発声のはずなのに、ちょっとゾクゾクしてしまい、一人で勝手に「邪宗の
寺だ、祝詞だ、卒公に使えるんじゃないか?」などと思っていました。話が脱
線しました。
・三点倒立からの発声。まずは三点(一点?)倒立をし、つま先ポイントで息を
吸いくんばく。「お〜」と発声しながらつま先をフレックスにもっていく。息が無く
なったらつま先ポイントにして吸い、くんばく。で、繰り返すのですが…まずは
皆さん、三点倒立できるようになるところからですね。(自分を含む)
●痛んだ身体をリフレッシュ。マッサージのお時間です。風邪や疲れなどでガ
タがきている方々、念入りにどうぞ、ってなかんじで、林式ファリファリマッサー
ジ。マッサージとはいえ、ファリファリです。どこまで身に付いたかなどのこと、
やってみればわかります。呼吸を使ったりして相手の身体に気を送るような感
じで…?だったかな。マッサージはやられるのは苦手です。なので今日もやる
側でした。頑張れ皆。
・さあ身体が軽くなったところでファリファリ、旋回運動からスロー、ストップで
基本テクスト。ゆっくり五拍で形を変えて基本テクスト。心なしか皆さん少々テ
ンションが高いようで。(気のせいかな?)ともあれ今日の稽古はここまで。
[お話]
ファリファリでは深さ、強さなども狙いのうち。やってきた甲斐が、ありましたな
ぁ。これからも「内面」を意識しつつ頑張りましょうってことですね。では。
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活動形態:演劇ワークショップ
活動日:2002年12月26日(木)
会場:新宿村第7スタジオ
参加者:17名
記録者:T.SAKAI
[活動内容]
1.ファリファリ
「手の振りよりも腰の振りから動きが生まれるように」という林さんの言葉を手
がかりに腰のひねりを上半身に伝えることを意識して、ゆっくりやったり、はや
くやったり身体の内側が変わることに注意を向けている。急にストップををか
けても、少し流れる感じが残るので、丹田の部分で支えきれていない。また、
動きが速くなると、腰をひねる時重心の位置が微妙に変化するので上半身が
傾く。どっと構えることにできる自分がほしい。
2.2人1組ファリファリ
久しぶりにFさんと組む。気を送りながら受けながら自然と流れるように、心地
よい。
3.ファリファリ・サークル(テキスト:基本テクスト)
木曜日のクラスでは久しくやっていない。この円形バージョンは間の取り方、
構成の仕方は観ているだけでも参考になる。終わった後、林さんが語った「演
じる自分だけでなく、もう一人、輪の外から観ている演出者としての自分がい
なければ、構成はおもしろくならない。」自分も入るとき外側の視点は意識して
いるが、構成を考えるとき、視点がもっと上空(部屋の天井あたり)からの視
点が必要に思えた。
4.交叉型(テキスト:「すばらしいは・・・」)
Mさんと組んで行った。近寄っていって、2人の間に圧をつくり、それが壊れな
いようにもどる。ちょっと集中を欠くと、「あっ、今 力がぬけた」と感じるときが
ある。できた圧をこわさないよう特に、戻るときの一瞬一瞬を大事にしたい。
2回目は、テンションが高くなった時、まいこさんがテキスト・モノローグ「ああ、
口つけを拒んだわねヨカナーン・・・」部分をはじめる。「すばらしいは・・・」を繰
り返すうち、相手がもう「ああ、口つげを拒んだわねヨカナーン」へ入りたいの
を感じるがその呼吸に合わせて場をつくれないことをもどかしく思う。こういうと
きは、自分の足りなさにぐっと落ち込む。
5.シテとワキ(マスクをつけて)
MさんがKさんの声を受けて身体を変えていく。林さんの合図で私の声で根岸
さんが声を受けて身体を変えていく。自分の声の出だしに「そういう声ではな
い。抑えて」と林さんの声が飛ぶ。なかなかうまくいかない。3回目にOKが出
る。言われなくても感覚的に身体がわかる状態を見いだしたい。
[感想]
今回は2002年の最終回ということで火曜日のクラスと木曜日のクラスの合
同。人数の多い分、また火曜日と木曜日で取り組んできたことが多少異なる
ので物足りなく終わる気がする。前々回後のワークの先に「身体を動かさず、
身体の中は変えて、動き出そうとする身体の内側から逆に圧をかけていく」レ
ッスンが見えた。どうしても、身体が動いてしまいうまくはいかなかったが、身
震いした。それは、このワークの奥深さを改めて感じたからだ。このレッスン
が林さんのよく言う「深くて強い表現、それでいて広がりをもつ」ことに通じるこ
とだと直感した。私たちが舞台に立てるよいうになるにはまだ、4段階ぐらいレ
ベルアップしないとだめだとすると、このワークは一体どこまで奥の深いことを
追求していくのか、底が知れない。それゆえ、やりがいがある。
5回のうち4回自分の表現力のなさに落ち込むと通う足も重くなるが、今いえ
ることはとにかく続けること。徐々にレベルアップするというより、ぴょんと自分
でもつかめるときがくる。ただ、1度ぐらいつかめたからといって次回そのまま
生かされるほど生易しい世界ではない。ただ、立川に通っていたあの3年より
も、今回の8ヶ月間は自分の中で、確かに何かが変わってきている。
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