藤野合宿05
合宿リポートと試演会評 5

入好亜紀

1、試演会感想〜全体を通して
モノプレイを見ていつも思うのは、すごく当たり前の事なのだけれど、それぞ れの個性や性格が見て取れるのが、見ていて面白いと思います。

今回は「流れ星」の方々や、新しくファクトリーに来た人のモノプレイを見たせ いか、それを余計に感じました。

あと、「温度差」を感じました。今持つ自分の出来うる範囲をいかに表現する か、自分の手の届く範囲の中で表現するか、もちろん思考した上でのモノプレ イだと解っているのですが、手の届く所のものを見続けていては、足りないも のに気付けないと思うので、手を伸ばす事も必要だと思いました。
自分のスタイルが確立されているのはとても大切な事だと思うので、極められ たら確かな魅力になると思いました。

あと同じ題材を与えられたら、どんなものが創られてくるのかを見てみたいと 思いました。今回大さんと酒井さんが同じ神戸の事件を扱っていたのにあれ だけ視点も違うし、表現の仕方が違ったものになっていたので、一度統一され た題材のモノプレイを見てみたいです。

あと、もう少しシンプルなものでも良かったように思った作品がいくつかあった と思います。照明等も出来る限り変えないで、与えられた場と自分自身で表現 したものも見たかったです。
必要の無い小道具は、かえってモノプレイの邪魔になってしまっていたと思い ました。

あと特にBグループが4人が関わりすぎていて、あまり効果的では無かったと 思いました。

これだけの数のモノプレイを一気に見るのは集中力をすごく使うけれど、とて も良い体験だと思いました。

2、試演会〜個別の批評
Aグループ
吉田さん
手紙を手紙とわかる物で表現してしまうのはもたったいないと思いました。
あと意図が汲み取れない動作が多かった様に思います。

増永さん
コンセプト的には良いと思います。でも何か物足りない感じがします。視野が 狭いというか、自分の中でだけでやってしまっている感じがして、受け取りずら く感じました。

大さん
大人になった少年Aのイメージでした。少年Aが見た世界の景色はモノクロだ ったのかなと思いました。あと、少年Aの視点が多く感じるので、第三者として の距離が活かされたら良いなと思いました。

Bグループ
佐藤(多美子)さん
ケーキは理想の家の姿だったのかと思いました。でもどんなに理想で作っても ちょっとした事でも崩れていくのですね。テクストに負けてる感じがしました。

M.Nさん(流れ星、高校生)
「森の長」のよう、でも人間っぽくもあり、とても不思議な存在感で、魅きつけら れました。一つ一つの動きに緊張感がありました。

M.Mさん(流れ星、高校生)
何か色気を感じました。マニュアル人間=マニュアルが無いと動けない=パ ンダのぬいぐるみ…なるほどなと思いました。シンプルで、でもその分ストレー トに伝わってきました。

渡邉さん
お母さんはどこにいたのか、私は妊んでいるように感じました。自分とのスタ ンスのとり方がうまいと思いました。

Cグループ
斉藤さん
ゼミの発表を見ている気分になりました。

Y.Sさん(流れ星、高校生)
発展途上中、でも魅力を感じました。

M.Tさん(流れ星、高校生)
ストレートな伝え方で良かったと思います。あの機械の音が不気味で良かった です。飴玉の使い方が印象強かったです。

小暮さん
彼女独自の世界観…、でも何か物足りなく感じました。少し閉じてるようにも感 じました。
桜と言っていたけれど、私には梅の精に見えました。毒に感染させられた感じ でした。

Dグループ
酒井さん
あのオセロみたいなのの意味があったのか、よく解りませんでした。グレープ フルーツの汁を啜っていたのが、後味悪くて印象深かったです。心の闇を見 た感じがしました。

上原さん
台詞が聞こえなかったので、あの被っていた袋も、あの位置でやったのも理 解出来ませんでした。

河合智史さん(流れ星、教員)
とても自然で、でも思考が巡らされているように感じでした。

長谷川さん
ある意味ストレート、でも変化球でもあるような感じがしました。


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